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井吹龍之介


朝からバイト、昼はまた別の、夜はコンビニの夜勤。それが週に四回。いくらなんでも働き過ぎじゃないのか、という俺の問いはあっけなく投げ捨てられた。金が必要だろ、と。照りつける太陽を睨みながらぽつりと言われたその言葉。

「なあ井吹」
金を工面するだとかそんなことは出来ないけれど。せめてバイトがない日くらいは、と。そんな気持ちで井吹の肩を引いて膝へと促したそんな夏休みのある日。