井吹龍之介
龍、と俺を呼ぶあんたの声が心地好い、だなんて。あんたに言ったところでどうにもならないけれど。あんな状況下でも以前と変わらずに俺に笑いかけてくれたあんたに救われてたんだって。気付いた時にはもう遅かった。一言、あんたに礼を言えなかったことが悔やめて仕方ない。
龍、と俺を呼ぶあんたの声が心地好い、だなんて。あんたに言ったところでどうにもならないけれど。あんな状況下でも以前と変わらずに俺に笑いかけてくれたあんたに救われてたんだって。気付いた時にはもう遅かった。一言、あんたに礼を言えなかったことが悔やめて仕方ない。