密の部屋


「………シリウス…?」

「ごめん、起こしたか」


2階の廊下の突き当たり

"小人のジーン"の象の裏

隠し扉のその先に

小さな部屋がありました


「…何してるの?今授業中でしょ?」

寝ぼけ眼をこすりつつ

ナマエはそう、尋ねます

「君こそ。授業さぼって仮眠?」

「…うん、まあ。だって魔法史だもん。昨日徹夜して寝てないしね。シリウスはどうしてここに来たの?」

「僕もさぼりさ。君も居なかったし。何となくここに居そうな気がしたから。」

「当たりだね」


2人の部屋は、2人の秘密

ジェームズだって、知りません。


「ナマエ」

「なあに」

「こっちに来て」

「…シリウスが私のところに来てよ」

「僕のところに来て、ナマエ」


あんまり甘い声で誘うので

あんまり真摯な瞳で見つめるので

ナマエはどうすることもできません


灰色の瞳に導かれ

ナマエはシリウスの腕の中

夢の中へ



「魔法史が終わるまで、あと50分。ゆっくり眠って」


そっと耳元で囁いて

シリウスは

ナマエのまぶたに優しい口付けを落とすのでした


End.


ぎゃー!
なんなんだろうこの話は!?
えーと、絵本のような感じでテンポよく、を目指して書いてみました。
"小人のジーン"もテンポのよさでこうなりました(笑)別に深い意味は無いです!


2010.12.12:修正
2013.9.14:修正

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