||| plus alpha



白雪「ま、真っ暗で何も見えねっス…」
リュウ「普通はフラッシュ使って進む場所だからな」
コト「一回戻って秘伝要員連れてきた方がいいんじゃ…」
御剣「どうやら怪力も必要みたいでござる。白雪、ここは一旦退くでござるよ」
白雪「仕方ねっスね…。うー…6番道路通るの地味にめんどいんスよ…あだっ!!」
御剣「白雪!?」
白雪「な、何ス!?何かにぶつかって…」
?「……貴様ら…ここに何の用だ」
雪・御「「ぎょぇあああぁぁぁあっ!!」」

アプ「(こ…この声…は…!)」

白雪「何ス!?何がいるっス!?真っ暗で何も見えねっス!!」
御剣「あばばばば白雪おちおちおちんちんおちつくでござるっス!!」
リュウ「テメェが落ち着けクソラッコ!!」
コト「どうやら…良いひとではなさそう…!」
?「貴様らが何者かは知らんが…ここから先へは、何人たりとも通さぬ!」
リュウ「ッ!!来るぞ白雪!!さっさと指示を出しやがれ!!」
白雪「そ、そんなこと言われてもっ!暗くて何も…!」

アプ「マル…?」

?「ッ!?」
アプ「なぁお前…マル、か?アマル…トゥパク・アマルか?」
リュウ「おい危ねぇぞチビ!!」
アマル「その声は、アプ…?アプか!?何故お前がこんなところに!!」
アプ「それはっ…こっちの台詞だばかぁっ!!5年っ…5年間もっ、どこ行って…!」
御剣「え、えぇっと一体何がどうなって…!?」
白雪「一先ず明るい所に出るっス!!」





アプ「マルッ!やっぱりマルだ!」
アマル「アプ!お前、何故…!」
アプ「お前を探しに来たに決まってんだろ!?」
アマル「なんて馬鹿なことを…!お前は砂漠を出るなとあれほど言っただろう!」
アプ「だってマルがっ!勝手にどっか行っちゃうからっ…!」
アマル「な、泣くな馬鹿者!」
白雪「えぇっと…会話から察するに、このおっかないのがアプたんの探してた『大事なひと』っス?」
アプ「うんっ…こんなに早く会えるなんて…ほんと良かった…!白雪ねーちゃんのおかげだ。ありがとう…!」
アマル「…俺からも、礼を言う。アプを連れてきてくれたのはお前達だったんだな。俺は墓守り族のアマルだ。先程は、失礼した」
白雪「気にしないでほしっス!5年振りの再会っス!何だかジブンも嬉しっス!」
アプ「すっかり成長しやがって!最初誰だかわかんなかったぞ!」
アマル「5年…そうか、もう、5年も…、……」
白雪「(? 5年振りの再会なのに、なんか辛そうっスね)」
リュウ「お喋りはその辺でいいか」
コト「り、リュウさんっ!」
御剣「こんのKYモグラ!(ボソリッ!!」
白雪「御剣先輩、声が小せっス
リュウ「さっき、この先は通さねぇとかほざいてやがったな。その理由は何だ」
アマル「フン、随分と不躾なモグラがいたものだな。まぁいい。あれより先はかつてコバルオンの住処だった場所でな。今はもういないが…俺は奴に用がある。帰省という僅か可能性に賭けてここにいた。住処を荒らされれば余計に寄り付かなくなると思い、門番紛いなことをしていたんだ」
リュウ「伝説の戦士に、用だと?一体何の…」
アマル「それを貴様に話す謂れはない」
リュウ「何ッ…!?」
コト「リュウさん落ち着いて!何でさっきからそんな喧嘩腰なの!」
白雪「コバルオン…あの、コバルオンってたしか青いのっスよね?それならジブンらさっき見たっスけど」
アマル「な…に…!?それはどこでた!?奴は今どこにいる!?」
白雪「さ、さぁ…電気穴の前でチラッと見ただけで。だからジブンらもここに来たんス。まぁ、結局いないみたいっスけど…」
コト「だから洞穴とは反対の方向に走ってったって言ったじゃないですか…」
アマル「っ…そう、か…」
白雪「そ、そんなあからさまにガッカリされるとジブン、ココロが痛むっス……あ!いーいこと考えたっス!アンタ、コバルオンを探してるならジブンらと一緒に来ると良いっス!」
アマル「お前達、と…?」
御剣「うむ!良い考えでござる!白雪は捕獲専門家の端くれ。古今東西色んな場所に赴くでござる。帰ってくるかわからない住処にいるより、ずっと可能性はあるでござるよ。現に先刻はコバルオンと接触したわけでござるし」
白雪「それに…アプたんの為にも、それがいいと思うっス」
アマル「アプ…」
アプ「マル…オレ、オレもう、離れ離れはやだよ…」
アマル「…すまなかった。5年間も、寂しい思いをさせたな。もう、黙って居なくなったりしない。…これからは、ずっと一緒だ」
アプ「…!」
白雪「じゃあ…!」
アマル「ああ。お言葉に甘えて、お前達に付くことにしよう」
白雪「ぃよっしゃああああ大器晩成型ドラゴンゲットオオオォ!!これで勝つる!!」
御剣「さすが白雪台無しでござる!!」
アプ「うえぇ…マルぅ…!」
アマル「ほら、もう泣くな」



リュウ「……チッ」
コト「不満ですか?」
リュウ「俺一人が反対したところでアイツのパーティ加入は覆るのかよ」
コト「一応出来るでしょうけど、その時はアプの離脱も避けられませんよね」
リュウ「チッ…!胸くそ悪い奴が出てきたモンだぜ」
コト「……リュウさんって」
リュウ「あ?」
コト「アプのこと好きですよね」
リュウ「はぁっ!?」
コト「(素直じゃないなぁ)」

December 19, 2012 00:46
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