GSNL短編 | ナノ

 好き?なんてとんだ愚問

「親御さんが心配するぞ?」
「…。うん、そうだね。じゃ、嵐送ってくれてありがとう。」
「あぁ。」



−パタンッ



「はぁ…。。」


今日も、キスも何もしてくれなかった…
嵐に触れたくて触れられてほしくてスキンシップをたくさんしてるのに…
家に着いてからだって
いつも目でキスしてって合図してるのに…
そりゃ、あたし達はまだ恋人じゃない…
でも、いつも二人で遊んだりしたり、夏には秘密の場所を教えてくれたりした
だから、嵐もまんざらじゃないと思うんだ…
好きとハッキリは言われてないけど…

「はぁ〜!!」


ベッドに飛び込み仰向けになる 白い天井を見ながら考える
やっぱりあたしだけが嵐を好きなのかな??
嵐が笑えば嬉しくて
柔道してたりする真剣な嵐を見てると胸がキュンってなって…嵐をいつも目で追ってしまう。
毎日、学校で会ってても休日に遊んでも別れてしまえばすぐ会いたくなって寂しくなって…
嵐と一緒にいたい
いつも会ってたい
早く逢いたい

嵐は、去り際そっけないけど早く帰りたい?
あたしに会いたくないのかな?
あたしはこんなに好きなのにな…?

『嵐はあたしの事好き?』

なんて、聞けたらいいのに…

『別に…?』

なんて言われたら立ち直れないだから怖くて聞けない
恋って難しいね。


「もう、寝ようかな…」

明日も嵐と会う約束してるし…明日思いきって聞いてみようかな…
あたしの事好き?って…
そう思いながら部屋の電気を消した。
けど、結局遅くまで悩んであまり寝れなかった…
朝、鏡を見ると寝不足で目の下に隈ができちゃってメイクで隠すの大変だった…
でも、寝てないままだから 早く支度ができちゃって…このままだと予定より20分早く着いちゃう…
一人って嫌なんだよね。
変なキャッチとか歌舞伎頭のチャラいのやらが声かけてくるし…

ん?あれ?
あの待ち合わせ場所にいるの嵐だ…
なんで?まだ早いのに…
なんか、ドキドキしながら嵐がいる場所へ行く


「嵐!!どうしたの?今日、早いね?」
「ん?いや別に?」

なんだ気まぐれか…
トレーニングの為に走ったから早く着いたとかそんな感じかな〜。。

「ただ、早くお前に会いたかった。そんだけ。」
「え?」


今…なんて…?
ただ、早くあたしに会いたかった?
それってさ…それってさ…

「なんだ?どうした?おまえ顔赤いぞ?熱でもあるのか?」
「な、ないっよ!」

熱を計ろうと伸ばしてきた手を振り払う

「そうか?変な奴。」

そっちの方が変だ…
今のってさ…遠回し?に好きって言ってるようなもんだよね?
会いたいって…気持ちあたしと同じなんだって思っていいんだよね?


「あ、あたしも嵐に早く会いたいと思ってただけ!」
「そっか…俺達 一緒の事考えてたんだな。繋がってるみたいでなんかいいな…こういうの。」


嵐の笑顔が眩しい
なんか、昨日のあたしが馬鹿みたいだ…



好き?なんて、とんだ愚問


「今の反則…ッ!」
「はは、照れてるのか?おまえ?」
「もう!昨日のあたしの睡眠時間返してっ!」
「なんだそれ??」
「しーらないっ!!」


お題配布 hmr