テニスの王子様 | ナノ




「赤也、重たい」
「えーっ!もえ先輩!!そんなこと言わないでくださいよー」

そう言う赤也は私の彼氏である…一応……。
今はテスト前と言うこともあって真田が赤点がやばいであろう赤也に勉強を教えろ。と言われたので今家に招いて勉強を教えているハズなんだけど…
すごくベタベタ引っ付いて来てそれを無視して勉強を続けているとつまらなくなったのか後ろから抱きついて必死に甘えてきている、と言う状態だった。

同じクラスの丸井と仁王と仲の良い赤也のことはずっと知っていたし、校内でも有名人だったから尚更。
基本丸井や仁王の面倒を見ていたので自然と赤也とも仲良くなって、気がついたら赤也に惹かれていた部分もあり、付き合うことになったものの…赤也の甘えたは前にも増して酷い…

「赤也、ちゃんと勉強しないと追い出すよ…」
「え、そんなこと言わないでくださいよ…」
「しょんぼりしたってダメ。真田にちゃんと勉強教えるように言われてるんだから…赤点取ったら私まで怒られちゃうんだよ?」

それは嫌なんで…と大人しく続きに取り掛かろうとする赤也。
こんな時に真田の名前を出すと基本プリガムレッドは大人しくなる。
どんだけ部活中怖いんだって、あいつ。

カリカリと字を書き進める音だけが部屋に響く。

「わからないことあったら言ってね?」
「んー、もうすでにわかんないっす…」

正直赤也の学力は破滅的である。よく立海入れたな。なんて思ってしまう程だった。
頭の中はずっとテニスのことでいっぱいで授業中はずっと寝てても、練習になるとどれだけ体調が悪くても参加するらしい…。
(それがバレて真田に鉄拳を食らったことがあったとか…)

「あーーーっ!!!もう勉強嫌っす!もえ先輩とイチャイチャしたいっす…」
「ちゃんと勉強できない子とはそんな甘い時間つくりません。ここまでとりあえずやってみな?」

一度ダダをこねると聞かないんだけど、真田の顔が脳裏にちらついて甘やかすことはしない…。

「はいっす…」

しょんぼりする赤也に垂れ下がった耳と尻尾が見える私は重症なのか…

「これ終わったら休憩しようね」
「っ!俺頑張るっす!!!」

なんだかんだやはり甘くしてしまう自分が嫌になる…




君に頬をよせてみた



「テスト頑張ったらデートだね!」
「まじっすか!!俺絶対に赤点取らないっす!!!」

単純でも、馬鹿でも私はちゃんと赤也のこと好きだからね、頑張れエース。




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