「ブン太って本当にお菓子食べてる時幸せそうに笑うよね」
「んーほうはぁ?」
食べながら喋んの辞めなさいと言いながらも嬉しそうに笑ってるブン太を見ると本当に自然と私笑顔になる。
中学生の頃に仲良くなったブン太に惚れて告白した、ダメ元だったのにブン太も私のこと好きだったらしく晴れて付き合うことになってからもう何年経ったのだろうか。
無邪気に笑うブン太の笑顔は今も昔も変わらない。
幸村や真田に怒られながらも、仁王や赤也にバカにされたって甘い物を摂取することは辞めなかったブン太。
なんでも潜在能力が引き出されるとかで…私だって女の子だし甘い物は好きだけど、ブン太程ではなかった。
「お前は食わねぇのかよぃ」
「ブン太が食べてるの見てるだけでお腹いっぱいだよ」
ふーんと興味無さげに相打ちを打ってまた目の前のお菓子を食べ始めた。
「ねぇ、ブン太」
「んー?」
「私、そのブン太の幸せそうな笑顔すっごい好きかも」
「…かもって。つーかイキナリなんだよぃ!」
髪の毛と同じくらい顔を赤くしたブン太を見て照れたのだとすぐにわかった。
何かブツブツ言いながら顔を背ける。
ブン太?と呼んでもこっちを見ようとはしてくれない。
「もえ」
「ん?」
背を向けたままブン太に呼ばれるものの何も言ってはくれない。
どうしたのよ!と問いかけるとイキナリこっちを向いて後頭部に手を回され、ブン太と唇がそっと触れる。
「ちょっ…!!」
「俺だって‥一緒に笑ってくれるもえの笑顔…好きだぜぃ」
私の好きな笑顔「前言撤回」
「ん?」
「そうやって…照れながら笑ってるブン太が一番…好き」
prev next