土曜日、一般の生徒なら休みで家で過ごしてる日。
もちろん私もそっちの部類だったのに、昨日の晩担任の先生から連絡があって手伝って欲しい仕事があるとかでお昼に教室に来い、とのことだった。
めんどくさい気持ちもあったけど、特に用事もなかったので渋々了承した。

夏に向かって段々気温の上がってくるこの頃、蛍くんは体育館で部活中なはず…熱中症とか大丈夫なのかな?と思ってしまってるあたり、私の生活の中心はすっかり蛍くんになってしまっていた。
確か試合が近いって言ってたっけなー…。
そんなことを考えながら歩いているといつの間にか学校に着いていた。
約束の時間までは少し時間があったので校舎の中を散歩しようと足を進めていると、気がついたら体育館の前に立っていた。
どんだけ蛍くんのことで頭いっぱいなのかと改めて笑ってしまった。

「あれ?神谷さん?」

体育館の重たい扉が勢いよく開いたと思ったら中からはバレー部の部員がちらほら…。
そんな中私に1番に気がついたのが日向くんだった。

「あ、日向くん。お疲れ様ー」

「なんで休みなのに学校来てんの?はっ!?もしかしてテストの点数悪くて…呼び出し!?」

「それは君デショ。ゆいは君と違ってちゃんと勉強してるから」

ガシっと日向くんの後ろから手が伸びてきてそのまま日向くんの頭を掴む蛍くん…。

「蛍くん!お疲れ様!」

「…ありがとう。用事は終わったの?」

今からだよー。と蛍くんに伝えながら時間を確認すると約束の時間まで数分しかなかった。

「うわ!もう行かないと!蛍くん練習頑張ってね!」

日向くんもねー!と言いながら走り去り教室まで向かった。

教室に着くと丁度先生も来た所だったようで、ホッとしてると先生の手元にはたくさんのプリント…
なんでも私達に配るためのプリントをまとめなければならないのに、今日は会議で忙しく、明日は部活の試合があるとかで仕事をする暇がないと…
もっと早くやってればよかったのに、とため息を吐きつつ自分の席に座りホッチキスを片手に早速作業を始めた。


 

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