入学式から経ってクラスにもようやく馴染めてきて、気がついたら私と蛍くんとのことはクラスのみんなが知っていて酷い時はクラスのほとんどの子に質問攻めにされたっけ…。
でも蛍くんは別に知られてていいんじゃない?と言っていたので答えられる範囲で答えていた。

蛍くんと山口くんもなんだかんだ楽しそうに部活をしているらしく安心した。
まだ一度も見に行ったことないんだけどね。
蛍くんのあの性格だから他の部員と上手く行ってると不安だったけど山口くんもいるし大丈夫だと思って特に見に行こうとはしなかった。

放課後いつも通り椿ちゃんと廊下を歩いていると角で誰かとぶつかった。

「きゃっ!」

「うわっ!」

いきなりのことだったので尻餅をついてしまうと隣にいた椿ちゃんが駆け寄ってきてくれた。

「ゆい!?大丈夫!!?」

「あ、うん。私は大丈夫だよ。ごめんなさい大丈夫ですか?」

「あ、あの…すいません!俺は全然大丈夫…です!」

ぶつかった人を見ると蛍くんよりも山口くんとも小さい(比べる対象おかしいのかな…)男の子がいて、すごい勢いで頭を下げられてちょっと申し訳なくなった。

「あの…本当に大丈夫なんで、気にしないでください…。それより急いでたんじゃないんですか?」

そう私が聞くと少し顔を青ざめさせて、やべぇ!キャプテンに怒られる!と言った後にもう一度すいませんでした!と言ってまた廊下を走り去ってしまった。

「なんか嵐みたいな子だったね。本当に大丈夫?」

「ちょっと私も思った…あれ?何か落ちてる…。」

さっきの男の子の物かはわからなかったけど、廊下には黒色の塊が落ちていて広げてみると"烏野排球部"と書かれたジャージは落ちていた。

「あ、これバレー部の…。」

「ジャージ?さっきの人?」

「さぁ…体育館一応持って行ってみようかな…蛍くんに聞いてみたらわかると思うし。」

そう言って椿ちゃんとバレー部の体育館に向かった。


 

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