今度は蛍くんのリクエストでお茶することにした。
前に行ったケーキ屋さんが美味しくてまた行きたいね、と行っていたお店に行くことにした。
蛍くんはショートケーキとコーヒー、私はかぼちゃのタルトとアイスティを頼んで席に着いた。
付き合う前にも何度かこうやってケーキを食べに行ったりしたことがあったけど、その時に初めて蛍くんがショートケーキが好きだって聞いたんだったかな。
蛍くんにケーキを焼いた時にも本当に喜んでもらえたのも覚えてる。
「何ニヤニヤしてるの?」
運ばれてきたコーヒーを飲みながら蛍くんに言われた。
「蛍くんと初めてこうやってケーキ食べに来たこと思い出してたの!」
「やめなよ、恥ずかしい…」
「いいじゃん!思い出って大切だと思うよ?」
私もアイスティを一口飲みながら笑ってみせた。
あ、このタルト美味しい。ここのケーキ屋さんは本当に当たりだなーとタルトを頬張りながら蛍くんと話していた。
「ねぇ、このあと僕の家来ない?」
「え…蛍くんの家……?」
蛍くんの家には一度も行ったこともなかったし、誘われたこともなくちょっと驚いた。
「でも、お家の人に迷惑じゃない?」
「母さんなら今日仕事で遅くなるんだよ」
ダメかな?なんて言われたら断れるわけないこと蛍くんはきっと知ってて聞いてきてる…。
「じゃあ…お邪魔します…。」
そう言ってお互い食べ終わった所でお店を後にした。
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