驚いて澤村さんの顔を見て本当ですか?と聞くと、おう!と元気よく返事してくれた。

蛍くんからは呼び出された話は聞いたことなかったから、今初めてそんなことがあったことを聞いて、不謹慎かもしれないけどちょっと嬉しかったりした。

「じゃあ俺はそろそろ行くから、後は月島と2人で話すといいよ。」

少し意味がわからず、それって…と聞こうとしたけど入口を見ると蛍くんが立っていた。
去り際に俺が呼んどいた。と言って澤村さんは屋上を去って行った。

「ゆい…キャプテンと何話してたの?」

「蛍くん……。」

そう言って蛍くんの問いにも答えず蛍くんに抱きついた。

「ちょ、どうしたの…。」

「蛍くん…ごめんね」

少し怒っていたかもしれないのに、蛍くんはそっと私の背中に腕を回してくれた。

「何に対して謝ってんの?やっぱりキャプテンと何かあったってこと?」

「違う…澤村さんに相談してた」

「何か悩んでたの?」

フルフルと蛍くんの胸に顔を埋めたまま首を振った。
なんとなく嬉しくて蛍くんに言いたくなかったから言わなかった。

「山口に聞いた…僕ゆいのことしか見てないから、不安になるからもう呼び出しも行かないから。」

「そう…してくれると嬉しい…です」

やっぱ悩んでたんじゃん。と呆れた声で言われたけど澤村さんに教えてもらったことで私の心のモヤモヤはしっかり晴れていたので、もう気にしてなかった。


「蛍くん、蛍くん」

「何?」

「大好きです…」



私の小さな悩みごとは澤村さんによってすぐに解決してしまう程の小さい悩みごとでした。


 

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