それからお互いのことを話しているといつの間にか外は暗くなっていて、その日は解散することになった。
駅に向かって歩いていると蛍くんからどこにいるの?と連絡が入っていたので今から帰ります。と返事すると迎えに行くから待ってて。と言われたので駅で椿ちゃんと別れて蛍くんを待った。
こうやっていつも蛍くんは心配してくれて遅くなった時は必ず迎えに来てくれる。
駅前のベンチに座って空を見上げると、街中は少し明るいのに綺麗な星空が広がっていた。
「ゆい。」
「蛍くん!」
空ばかり見ていたからか目の前には蛍くんがいた。
「空なんか見上げてどうしたの?」
「見て!星綺麗なの!」
空を指差して蛍くんに言うと蛍くんも空を見上げる。
隣でその姿を見ていると蛍くんの整った顔に見惚れてしまった。
ぎゅっと握っていた手を強く握った。
「どうしたの?」
不思議そうな顔をして蛍くんは私の顔を覗き込んできた。
「いえ、何も…ないよ!」
えへへ、と笑ってみると名前を呼ばれる。
「何か不安なことあるなら言ってほしいな。些細なことだって構わないから。」
「本当に何もないの!早く帰ろう!お母さん心配しちゃう!」
蛍くんとこうやって過ごせることが幸せでたまらないなんて絶対に言えないよ…。
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