「じゃあ、初めに…私ね黒尾くんのこと好きよ。恋愛としての意味で。」

「えっ…ちょっ「ちゃんと聞いてて。」お、おう…。」


もう後戻りはできない。
もうちゃんと話てそれで終わるなら…それでもいいや。




「でもね、私は黒尾くんと一緒にいることはきっとできない。」

黒尾くんは黙って聞いて聞いてくれている中、私は全部話した。
父親のこと、母親のこと、今の仕事のこと、全部。

きっと引かれたと思う。彼の顔が一瞬歪んでしまったのを見てしまったから。
そらそうよね、普通の高校生には縁のない話だしこうやって好きだって言ってた人がそんな過去を持って、そんな仕事してたら普通は戸惑うと思う。

段々話しているうちに、何故か涙が出ていたのを私はグッと堪えた。
ここで泣いてしまったら何故か私の負けのような気がした。


「私は汚れてしまってるから、黒尾くんと付き合ったりこれ以上一緒にいることはできない。」

「黒尾くんに傷ついてほしくないから。」

「だから…あんまり言いたくなかった。ごめんね。」






「なぁ、それって本心?」

「えっ…。」

「正直、ビックリしなかったって言ったら嘘になる。
薄々気が付いてたっちゃ気づいてた。でも、想像以上だった。」

そんな悲しそうな顔しないでよ…。
すごく苦しくなる…。

「だけどよ、恵は恵じゃねーの?」

そう言ってまたまっすぐ私の目を見てくれる。

「俺にはわかんない世界だし、辞めろとも言えねーよ。
でもそれを聞いた所で俺の気持ちは変わんねーよ。」



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