「こんな雨降ってんのに、何してんだよっ!」

君はどうしていつもタイミングがいいんだろう。

「身体壊したら元も子もないだろうが!」

そう言って黒尾くんが着ていたジャージを羽織らせてくれた。

「わりぃ、言いすぎた…家どこですか、送ります。」

「黒尾くん…ありがと、う。」

そのまま黒尾くんに支えられて、家までの道を歩いた。
いつもなら会話があるはずなのに、今日は黒尾くんは何も話さない。





家に着くと黒尾くんがお風呂を準備してくれたので、そのままお風呂に入って色々考えた。
黒尾くんがいるから早く上がらないと、なんて思いながらも会いたくない。と思って中々出られない。
会ったとして、何があったかと聞かれてどう答えたらいいのか全くわからない。




色々考えたけど、時間も遅かったことに気がついて急いで上がった。

「…大丈夫なんっすか?」

「うん…ありがとう……もう大丈夫。」

「色々勝手に触ってすいませんでした。」

「いや…逆にありがと。」

黒尾くんがいつもの笑顔で笑ってくれた。

「ほっといたらそのまま寝てそうだったからな!」

そう言って頭をわしゃわしゃと撫でてくれた。



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