こういった仕事は決して本番行為をするとこではない。 人によったらしてる人もいるらしいけど、私は絶対に嫌だった。 もちろん無理やりしてこようとしてくる人もいた。 お店の人とか呼んだりしていつも助けてもらっていた。 でもこの日は違うかった。 電話をかけようとしても腕を縛られてしまって、身動きが取れない状態にされてしまった。 「大丈夫…中には出さないから。」 気持ち悪い、気持ち悪い。 さっさと終わればいいのに。 泣いて叫んでもここは個室のため、誰も助けには来てくれなかった。 その人が帰ってテーブルの上を見ると2.3枚お札が置いてあった。 身体中が何故か気持ち悪かった。 「レイプじゃん…これ。」 泣いたからか、化粧は落ちていて醜い顔になっていた。 そんなことはどうでもよくてとりあえずお店のシャワーを借りて、今日はそのまま帰った。 あぁ、また雨が強くなってきた。 本当に憂鬱だ。 傘も刺さずにトボトボと歩いていた。 冷たいとか人目とか関係なく家に向かって歩いていた。 早く帰りたいのに、足が上手く動かない。 信号を待っているときも、ずっと下ばかり見ていて信号が変わったことにも気がつかず、ボーっとしていた。 雨が身体に当たらなくなった。 止んだのかなっと思って顔を上げると、そこには黒尾くんがいた。 「恵さんっ!何やってんだよ!!」 黒尾くんの息は少し上がっていて、走って来てくれたことがわかった。 戻る |