ハイキュー | ナノ




高校生になってバレー部のマネージャーになって初めての夏、梟谷グループというグループで合宿をするのが毎年恒例みたいで、少し緊張もしていたけどとても充実した合宿となった。
慣れない作業に疲れきってベンチに座り込んでいると声をかけられた。

「おっ、梟谷のマネージャーか?俺音駒の黒尾!よろしくな!」
「あ、そう…です。神谷です」
「1年だよな!俺も1年だから敬語いらないぜ!!」

初めて話しかけられた時は少し警戒心を抱いていたけど、話してる内になんだか楽しくて気がついたら打ち解けていた。

そんな1年の夏、選手でもない私にとっても地獄である合宿が終了した。

2年の夏、また黒尾くんと再開した時には彼は少し大きくなっているような気がした。
髪型とあの笑顔は何も変わっていなくて気まずいこともなく普通に話せてたけど、なんとなく私の心臓が高鳴った気がした。

「ねぇ木兎、他人と話してる時に心臓がドキドキ高鳴るってどういう心理なんだろうね」
「えっ!!蒼唯ビョーキなのか!?」
「違うって…ハァ、相談する相手間違えた…」

傍にいた木兎に相談してみるものの、やっぱりバカはバカだった。
先輩マネージャーに相談してみるとそれは恋だよ蒼唯ちゃん!!なんて言われてようやく実感した、私は出会って間もない黒尾くんに恋をしてしまったんだ。

改めて気がついてしまったからか、少し気まずい気持ちもあったけどここで話さないと次はいつ話せるかもわからない。
自分なりに積極的に話に行こうと思って話してみるものの、やっぱりお互い疲れが溜まって話す時間も設けられないことが多かった。

そんな恋が芽生えてまた1年が過ぎて私達はついに3年になってしまった。
今年でこうやって定期的に会えるこも最後になってしまった。

「今年で最後だな」
「そうだね…」
「今年は負けねぇからな!」
「う、うちだって!!木兎の調子さえよかったら今年の梟谷は負けないもん!!」

こんな話をしても最後はニコっと笑ってくれる黒尾くんの顔を見て私も自然と笑ってしまった。
こうやって話せるのも最後だと思うとこのままじゃダメだと思っている反面行動に移せない自分もいた。



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