小さい頃宮城に住んでいた。
お隣の蛍くんのことが大好きで、ずっと後ろをついて行ってた記憶がある。
でもお父さんの仕事の都合で私は東京に引っ越すことになった。
「蒼唯、泣かないで。」
「で、も…けいくんと、離れたく…ない、よ。」
「大丈夫、また会えるよ。会いに行くから泣かないで。」
蛍くんはこう言ってくれた。
寂しくて寂しくて東京に着いてからもしばらく泣いてお母さんを困らせていた。
そのまま月日が流れて、蛍くんがバレーのクラブチームに入ったと聞いた。
それと同時に忙しくなったようで、あまり連絡が取れなくなった。
少し寂しかったけど、蛍くんも頑張ってるんだと思って私は何も言わなくなり、段々連絡は途絶えていった。
prev next