「蒼唯お疲れー。」
「あ、大地。お疲れー。」
「お前今日元気ないけど、どうした?」
大地に言われてドキっとした。
大地を含めクロとのことは烏野のみんな知っていたけど、ここで大地に話すべきか少し迷った。
「あー、何も「何もないことないだろ。」うっ…。」
うん、大地に隠し事はできなかった。
「あれだろ、猫駒の彼氏のことじゃないの?」
目の前の椅子に座りながらそう言われた。
「…うん。」
「どうした?喧嘩か?」
「いや…そうじゃなくて…さ。」
日誌に目を落としてそう言ったものの、なんだか他人に言うと我慢してた気持ちがポツポツと溢れてきた。
「大地は…さ、遠距離の彼女がいたとしたら…不安にならない?」
「うーん…そうだなー。そうやって不安になってんのに何も言ってもらえないと俺は嫌かな。」
大地の言葉に顔を上げるとニカっと笑っていた。
ちゃんと本音伝えろよー。と言って大地は部室を出て言った。
本音…か。
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