「蒼唯ちゃん本格的にマネージャーにはならないの?
月島…喜ぶと思うんだけど…。」
「私がマネージャーになっちゃうと蛍くんの邪魔になっちゃうんじゃないかと…。
蛍くんにはバレー頑張ってもらいたいんで。」
「ふふっ、本当に月島のこと好きなのね。」
「……はい。」
蛍くんがバレーしてる姿は本当に大好きだし、格好良い。
よくバレーのことはわからないけど、蛍くんが上手いことはわかる。
「何かあった?」
洗濯物をたたむ手が止まっていた私に清水先輩が声をかけてくれた。
「あっ!すいません!!」
「いいの、月島都上手く行ってないの?」
清水先輩は私にとってお姉さん的存在だと思うし、憧れだ。
心配して私の顔をのぞいてくれる清水先輩を見て、私も清水先輩みたいに美人だったらこんなことで悩まなくて済むのかな…。と考えていると、いつの間にか涙が溢れていた。
「っ…すいま、せん。」
「大丈夫、何があったのかわからないけど、話聞くよ?」
そう言ってもらえたので、今朝のことから自分の心境まで全部話してみた。
呆れられちゃうかな?なんて思ったりしたけど、この際どうでもよかった。
「蒼唯ちゃん、心配しなくても月島は蒼唯ちゃんのことがちゃんと好きよ。」
「えっ…それって、どういう…。」
「そのままの意味。」
ふふふっと笑って清水先輩はたたみ終わったタオルを抱えて体育館へ向かってしまった。
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