文豪ストレイドッグス | ナノ


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周りからもえの彼氏怖くない?なんて言われることは良くあった。
それでも私はみんなの知らない中也の顔を知ってるから何も思わなかったし、寧ろみんなの知らない中也を知ってるという優越感を抱いてた。

「中也、何か悩んでる?」
「あ?んだよ、急に」
「んー?なんかいつもと違うから中也悩んでるのかな?って」

いつも何か悩んでたって中也は自分から絶対に言ってくれない。
仕事上一般人の私には言えないことの方が多いのもわかってるけど、私は中也の傍にいて、中也を支えるって決めたんだ。何かあるなら教えてほしい。

「なんもねぇよ」
「本当に?」
「嘘なんか言ってねぇよ」

プイっとそっぽ向いていつものように資料に目を通す。きっと次の任務の資料なんだろうけど。一緒にいれる時間も少ないし幹部に所属してる彼が忙しいのも知ってる。
寂しい。なんて感情はとっくに消えたし中也が話してくれないのもわかってる。
傍にいれるだけで幸せ。とか言ってる人の気持ちなんてさっぱりわからなかったのに、今ならよくわかる気がする。

いつものように資料を読んでる中也の背中にもたれて私も好きなことをしている。
これも今では定番だし、もし離れたりしたら逆にこっち来ねぇの?なんて聞いてくれるようになった。

「ねぇ、中也」
「あー?」
「私ね、中也が好きだよ。大好きだよ」
「はぁ!!!?お、急に何言ってんだよっ!!」
「思ったこと言っちゃダメなの?」
「そんなんじゃねぇって」

こうして言葉にしないと時々不安になる。
いつか中也が目の前から、私の前から消えてしまうんじゃないかって。もちろん中也本人には言わない。それでも不安にはなる。

「中也が悩んでても私聞いて上げられないことの方が多いと思う。それでも中也の傍にいたい…」
「………」
「中也に嫌われても傍にいたい」
「っせ、黙ってろ」

そう言って顔を真っ赤に染めた中也がそっと抱きしめてくれた。

「不安にさせちまって悪い。でも俺だって、その…あれだぁもえのこと……す、きだからよ」

黙って傍にいりゃいいんだよ!!阿呆!!なんて軽い暴言を吐きながらもそっといつものように抱きしめてくれる中也に愛おしさを感じた。
見た目が怖くっても私の彼氏は最高に優しくて男らしい人です。




君の傍にいるから



私はいつでもここで待ってるから、安心して帰って来てね中也。










どうしてヒロインの発想がいつもメンヘラっぽくなってしまうのだろうか…



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