文豪ストレイドッグス | ナノ


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初めて横浜に来て、噂にばかり聞いてた“異能力者”と言う特殊な能力を持った人を初めて見た。

「あぁ?手前一般人か?」
「え…あの……」
「ここは危ないからな、早くお家に帰んな」
「ちょっ!!」
「んだよ…」
「あの…言いにくいんですけど…迷子になってしまって…」
「あぁ?!!…ったく、しょーがねぇ。ちょっと待ってろ」

そう言って目の前の帽子の彼は誰かに電話をかけてちょっと戻ることが遅れる。と一言伝えて電話を切った。

「で、どこに行きたいんだ?」
「…知り合いの所に……」
「どこだよ、それ」
「武装探偵社です」
「っ!!!」

私が武装探偵社の名前を出した途端帽子の彼の表情が変わった。

「手前、名前は?」
「神谷もえです」
「あぁ…あいつの言ってたヤツね」
「あいつ?」
「いや、なんでもねぇ。俺は中也、中原中也だ」

中也と名乗った男の人はとても綺麗な髪色に素敵な服装で、イマイチあの人が苦手そうな噂の人に似ている気がした。

どうやら私がいた場所は探偵社とはかなり離れてる場所にいたらしく、かなり歩かないといけないみたいだったけど、中原さんの話も聞いてみたいし、いいか。なんて思ってしまった。

「中原さんは…その、異能力者なんですか…?」
「あ?まぁ…そういう類のヤツだな」
「そうなんですね…私初めて見ました…」
「…怖いか?」

怖い、確かに噂で聞く異能力者とは、怖い人達ばかりでいい噂は聞かない。それでも私の知ってる異能力者はいい人ばっかりで、怖いと言うイメージはなかった。

「いいえ、怖くはないです…多分」
「そっか」
「確かに悪いことに能力を利用してる人もいるかもしれません、でも私の知ってる人はそんな人じゃありません」




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