弱虫ペダル | ナノ




大学生になって隼人と出会った。
話し始めたきっかけは本当に些細なことだったと思うけど、いつの間にか意気投合していた私達が付き合うのに時間はかからなかった。

サークルで忙しいハズなのにいつもちゃんと私との時間を作ってくれる隼人は本当にいい彼氏だと胸を張って言える程だった。
喧嘩もしたけどその分楽しい日々も送っていた。
そんな私達も今年で卒業となった今年、お互いもう数ヶ月もしたら社会人として働いているなんて今の私達には想像もつかなかった。

「もうすぐ社会人かー、なんか実感ないよね」
「そうだな、琉唯がちゃんと働いけるのか少し心配だな」

なんでそうなるのよ!と呑気に言えるのはお互いしっかり内定をもらえていたからなのかもしれないけど、改めて隼人に言われてしまうと不安にもなる。
社会に出る不安もあるけど、隼人とのことが1番心配。と本人に言ってしまえたらどれだけ楽なのだろうか。
隼人のことを信じていないわけじゃないけど、いざと離れてしまうと心配にもまってしまう。それだけ一緒にいた証拠になる。

「隼人もちゃんと仕事せきるの?ずっと自転車乗ってたじゃない!」
「俺はなんとかなるさ、それより話しておきたいことがあるんだ」

こっちにおいで。と言われて隼人に近寄ると腕を引かれて隼人の膝の上に乗せられた。
いつも隼人は大切な話をするときはこうやって私を膝の上に乗せて後ろから抱きしめて話をする、一体何の話なのかと疑問にもなったけど、この体制になるということは本当に大切な話なのだ、とわかった。

「どうしたの?隼人改めて話って」
「あぁ…これからのことなんだけどな」
「うん…」
「社会人になったらこうやって会ったりするのもきっと難しいと思うんだ…正直今からこんなんでどうするんだって思うかもしれないけど…」
「私だって同じだよ?」
「だからさ…一緒に住まないか?」
「えっ!!」
「そんで…お互い仕事が落ち着いたら俺と結婚してくれないか?」

いきなりのことで驚いたのもあった、でもそれよりも隼人がこうやって言ってくれたことが何より嬉しくて私の頬には涙が伝っていた。

「琉唯?」
「そんな、の…決まってるじゃん」

よろしくお願いします。そう答えると隼人は一段と強い力でぎゅっと抱きしめてくれた。




2人であたえあえる夢



「これからも2人で夢、叶えて行こうね?」
「当たり前だろ、俺はおめさんとじゃないと無理だぜ」



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