「琉唯?泣いてんのォ?」
「泣い、てないっ」
「泣いてんじゃねェかよ」
こんな時でも靖友は優しい。
きっともっと怒りをぶつけたいハズなのに、どうしてここまで優しくするの?
余計に離れたくなくなるじゃない…。
「とりあえず、俺は納得してねェから」
「やすっとも」
「部活行くから、終わってからまた話しよーぜ」
そう言って私の頭をポンポンと撫でて部室に向かってしまった。
きっと靖友は私と別れてはくれない。
どうしてもそんな気がして仕方ない。少し私の願望もあるのかもしれないけどそれが少し苦しくて少し嬉しいのかもしれない。
靖友、本当は離れたくないよ?
すごくすごく好きなんだよ、それでも靖友の夢を壊したくない私は一体どうすればいいのかな?
わかんないけど、それでもやっぱり決めたことは曲げたくない。
憎んでても覚えてて靖友、ごめんね。
こんな最低な私を許してとは言わないけど、これだけは覚えててほしい。
大好きでした、さようなら。
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