ある日夢を見た。
靖友と一緒に真っ白なドレスとタキシードを着て並んでいる夢。
私も靖友もとっても幸せそうに笑ってる。
「なぁ、琉唯俺とこれからも一緒にいてくれるゥ?」
「もちろんっ!ずっと靖友と一緒にいる!!」
「ありがとねェ」
箱学のみんなもいてみんな笑ってる。
「まさか二人が本当に結婚しちまうとはなぁ」
「あぁ、だがおめでとう。荒北、神谷」
「いやいや、もう神谷ではないではないかフク」
「ぐすっ、お二人共おめでとうございまず」
「ははは、泉田さんなんで今泣いてるんですかぁ?」
あの時の様にみんなで笑いあってるこの光景がとても懐かしく思う。
こうやって高校生の頃からみんなに見守ってもらって靖友とここまでやって来たんだ。
たくさん喧嘩もしたし、たくさん泣かされた。
その分たくさん笑ったし、たくさん幸せな気持ちにもしてもらった。
「靖友、これからも…一緒にいてね、たくさん喧嘩してその分たくさん笑おうね?」
「なァに言ってんだよ、ったりめーだろォが!!」
そう言っていつものように強く抱きしめられた。
「琉唯以外の女なんかありえねェんだよ、バァカ」
「ふふふ、私も」
夢だってわかってるけどこうやって靖友と永遠を誓えることが幸せでたまらない。
現実だったらいいのになぁ。なんて思いそっと目を開くと靖友が私の顔を覗き込んでいた。
「なァに笑いながら寝てんだよ」
「おはよう靖友。あのねすっごい幸せな夢を見たの」
「夢だァ?どんな?」
「靖友と結婚式挙げて箱学のみんなにお祝いしてもらう夢!」
「ハァ!?んだよそれ…」
「ふふふ、タキシード着てる靖友カッコよかったなぁ」
夢の中の靖友を思い出して少し笑っていると夢の中の様にぎゅっと抱きしめられて耳元で囁かれた。
「その夢…現実にしちまうか…」
「えっ?」
「その…アレだァ、結婚しよーぜ」
少し頬を赤くしながら靖友に言ってもらえたことに寝起きの私の頭が付いて行かなかった。
もしかしたらこれも夢なんじゃないか、って思ったけど靖友の体温を感じられてることが現実だと思わせてくれた。
「う、そ…」
「本当だァ。こんな寝起きで言うことじゃねェかもしんねェけど…俺はこの先もずっと琉唯といてェんだよ」
「ありがと…」
そう言って靖友の身体にぎゅっと抱きついた。
君と見た夢「返事はァ?」
「決まってるじゃん、バカ。」
「ちゃんと言えよ」
「…よろしくお願いします」
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