「純?私体調悪くないよ?」

やっとの思いでそう告げたのは純に保健室に連れて来られてすぐだった。
保険医の先生はどうやら出張に出たみたいで寝てろと空いてるベットに座らされたものの体調も悪くないのに寝るのもおかしい。と思いやっと言えた。

「は?顔赤かったじゃねぇかよ」
「あれは…その、亮くんが…」
「…亮介となんかあったのかよ」
「別にっ!何もないよ…」

別に嘘は言っていないハズ…亮くんのいつもの冗談を間に受けてしまっただけだから…

「ふーん、じゃあいいわ」
「純?」
「別にお前と亮介となんかあった所で俺には関係ねぇからな!」
「何怒ってんのよ」
「別に怒ってねぇよ!バカ野郎っ!!」
「怒ってんじゃないのよっ!wかんないとでも思ってたの!?」
「うっせぇ!!亮介のこと好きならそれでいいっつってんだろーがっ!」
「意味わかんないこと言わないでよっ!私が好きなのはっ!!」

急に怒り始めた純に対してついカッとなって勢いで私は何を言おうとしたんだろうか…

「んだよ…黙んなよ」
「別に何にもないもん…」
「そうかよ」
「………純」
「んだよ」
「もし私が純のこと好きって言ったらどうする?」
「……何言ってんだよ、もしそうだとしても家族として。じゃねぇのか?」
「…だよね、ははは。」
「おい」
「ごめん、ちょっと気分悪くなってきたから寝てもいい?先生にはちゃんと言っておいてね、おやすみ」

そう言ってカーテンを引いてベットに身体を預けた。
カーテンの向こうで純が何か言ってるけど聞きたくない。
涙が出そうになるけど、今泣いたらきっと純にバレちゃうから必死に我慢した。

「ゆっくり寝てろよ、また授業終わったら見に来るから」

そう言い残して純は保健室を出て行った。
純が出たことがわかった瞬間に我慢していた涙が溢れ出てきた。
拭うこともしないで私はそのまましばらく泣いた。

純にとって私はやっぱり"家族"でしかないことを思い知らされてしまったし、亮くんやあおいちゃんの言ったように純も私と同じ気持ちを持っていなかったことに少なからずショックを受けた。
そんなことを考えていると嗚咽を漏らして小さい子供のように泣き続けた。

気がつくと私はそのまま眠っていた。

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