「純…あのね、その…私何しちゃったか考えたんだけど全然わからなくて…」
「……」
「その…このまま純とこんな関係のままは、ヤダ…」
「……」
「いつも私ばっかりワガママで…ごめんなさい…」
「わりぃ…」

ずっと沈黙が続いてついに我慢できなくて正直に純に気持ちを打ち明けると純は真っ直ぐ私の方を見て話を聞いてくれたけど、段々険しくなる純の顔を見てるのが少し辛かった。

「何が…?」
「俺、ヤキモチ妬いてたっつーか…その…」
「ヤキモチ?」
「だァァァァァ!あれだよ!お前が男と歩いてたっつーやつ!!」
「あ、あれは!バイト先の先輩でっ!何にもないんだよっ!!」
「わぁってるよ…でもよぉ…何かモヤモヤして…気づいたら避けてた、わりぃ」

泣かせるつもりはなかった。とボソっと純に言われてバッと顔を上げる。

「嘘っ!見てたの…」
「ちゃんとは見てねぇけどそんだけ目腫らしてたらわかるっつーの」
「うっ…」
「でも、泣かせて悪かった。」
「ううん、純のせいじゃないよ…」
「俺よ、ずっとルイと一緒にいるのが当たり前だって思ってたからか知んねぇけど…いざと離れそうになるとどうしていいかわかんねぇな」

ジッと私の顔を真剣に見ながら純に言われて心臓がドクと大きく音を立てた。
純の言いたいことを自分なりに解釈しようとしても中々できなくて頭の中は混乱していたけど、もし…純が私と同じ気持ちだったら。


色々考えてると不意に純に腕を引かれて純の腕の中にスッポリ入っていた。

「わり…もう泣かせたりしねぇから」
「うん…私もごめんね」

純の気持ちがどうとか、私の気持ちを伝えるだとか、そんなことは正直どうでもよかった。
こうやって純が傍にいてくれるだけで私はよかったのかもしれない。


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