ルイが男と歩いてたって聞いて正直胸に痛みが走った。
あいつも女だ、気になる奴ができたって当たり前のことなのにどうしてかモヤモヤとイライラが混ざり合ってスッゲェ複雑な気持ちになった。

話しかけて来たルイを避けるように亮介の元に行くと驚きと辛そうな顔をしてるルイを横目で見て少し心が痛んだ。

「どうしたの?今ルイのこと避けたでしょ?」
「んなんじゃねぇよ」
「嘘、ルイ泣きそうな顔してるよ?」
「っ!」
「純もまだまだ子供だね」

確かに亮介の言う通り俺もまだガキかもしれねぇけど、今はあいつの顔を見て話せる気がしなかった。


放課後いつものようにルイは同じ場所で練習見てボーっとしているように見えた。
そんなことばっか考えてるといつもよりミスが多くて監督にも哲にも注意されて、何やってんだ。と気合いを入れ直して練習に集中した。

「そんなに気にするのなら話しかければいいだろう」
「あ?何の話だよ」
「ルイのこと避けているのだろ?」
「ち、ちげぇよっ!」
「む?そうなのか?」

こんな時天然の哲は腹が立つ。
だが、哲にもこう言われると言うことは俺相当わかりやすいんだと思い、維持を張っていたことが少し恥かしくなって練習が終わったら話しかけよう。と決めてグラウンドに走りだした。



練習が終わっていつもの場所に行こうとするとルイの姿はなかった。

「亮介、ルイ知らねぇか?」
「…ルイなら帰ったよ」
「あー、そうなのか…」
「ねぇ、純」
「あぁ?」
「ルイ、泣いてたよ」
「っ!」
「ずっと純のこと見てるなぁ。って思ったら急に泣き出して辛かったんだろうね、帰っちゃったよ」
「……俺ちょっと行ってくるわ」
「うん、行ってらっしゃい」

亮介に後のことは任せてルイの家に走った。

ルイの家は学校からすぐ近くでマンションの前についてルイの部屋を見上げると電気は着いていないようだったけど、きっと家で小さくなって泣きじゃくってる。と変な確信を持った俺はケータイを取り出して電話をかけてみたが一行に出る様子がなかったので、部屋の前で出てもらえるのを待った。

10回程かけたくらいにやっと出たと思えばデケェ声で純っ!と叫ばれた。
部屋の前にいることを伝えるとケータイを放置してバンっ!とドアを乱暴に開けてルイが出てきてくれた。

目は真っ赤になって腫れていて亮介の言う通り泣いてたことがよくわかった。

部屋に入っても何を話せばいいのかわからず、俺がヤキモチ…妬いてた。なんて正直に言うのは小っ恥ずかしくてどう伝えればいいのかわからなくなった。

でもよぉ、ずっと一緒にいたお前が離れるのはどうしても怖くなった。ってゆーのは伝えてもいいのか?



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