「なぁ!昨日神谷男の人と一緒に歩いてただろ?」

昨日バイトが終わってから約束通り日向さんと一緒に帰ったのを同じクラスの男の子に見られていたみたいで、教室に入るなり声をかけられた。

「あー、うん。バイト先の先輩だよ?」
「へぇ、スッゲェ仲良さそうに見えたけどなぁ」
「そんなんじゃないって!」

その後クラスで噂になってしまってその日1日みんなにからかわれて過ごした。
あおいちゃんにもどんな関係なの?とサラっと聞かれてたけど何もないって!と話してたらフッと純と目が合ったと思ったらあからさまにプイっとそらされてしまった。

ん?と不思議に思ったけどきっと気のせいだと思って、あおいちゃんと話を続けた。


「ねぇ純」
「……おい、亮介ちょっと付き合えよ」
「えっ……」

純に用事があって話かけたのにすぐに亮くんの元へ行ってしまった。
まるで私から逃げるように…。

「何あれ、伊佐敷感じ悪い」
「あおいちゃん…きっと純気づかなかったんだよ…」
「そんな訳ないじゃん、いっつもあんたが近くに来ただけで異常に反応してんじゃん」
「…それは言い過ぎじゃないかな?」
「気づいてなかったの?」


その後も純は私のことをひたすら避けて行動していた。
特に急ぎの用事ではなかったから別に大丈夫だったんだけど、どうしても純に避けられたことがショックで仕方なかった。

「ねぇ、亮くん。純どうしちゃったのかな」
「……わかってないんだね」
「どういうこと?」
「練習終わったら寮の前で待ってなよ。俺が呼んどいてあげるから」
「本当に?ありがとう」

じゃあ練習行くね。と行って亮くんは部活に行ってしまった。
純は相変わらずこっちを見たと思えばすぐに顔を逸らしてしまう。

純が練習が終わるまでの我慢だ。


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