「純、ルイは一体何があったのだ?」
「実はよぉ…」
哲と亮介に聞かれて俺1人では限界があると思ってガラにもなくこいつらも大変なの分かってるハズなのに相談しちまった。
「何それ、意味わかんないじゃん」
「うむ、許せんな」
「あぁ…けどよぉ誰がやってっかわかんねぇから動こうにも動けねぇんだわ」
「うーん、でもなんとなくわかる気するけどね」
そう言う亮介に誰だよっ!そいつ!!と声を荒らげて聞くとうるさい。とチョップをかまされた。
「純は納得いかないかもしれないけど俺に任せてよ」
いつもニコニコして何考えてっかわかんねぇ奴だとは思っていたが、今日はなんだか黒い。
黒いオーラがなんとなく見える気がする…。
次の日にはいつも教室でギャーギャー騒いでた女共が亮介を見ると蛇に睨まれた蛙のようにおとなしくなった。
「あいつらだったのかよ」
「うん、でももう絶対しないって言ったから大丈夫だと思うよ」
「…亮介、お前何したんだよ」
「んー?ちょっと話しただけだよ?」
そっか、サンキューな。と小さな声で言うとルイのことになると純は素直になるね。なんて言われからかわれたが、今回ほど哲や亮介の存在に感謝した日はねぇ。
「これでルイが笑ってくれるならお安い御用だよね、哲」
「あぁ、そうだな」
「お前等…」
「ほら、早くルイのとこ言ってあげなよ」
「あ?」
「もう大丈夫ってちゃんと言ってあげなよ」
「っ!!おう!」
亮介に背中を押されて花村と笑顔で話してるルイの元に向かい、面と向かってもう大丈夫だからな。と言ってやると純ありがとう!とまた綺麗な笑顔で俺に言ってくれた。
その笑顔がやっぱり俺の元気の源なのかもしれねぇな。