「あ、お邪魔…してます…神谷ルイです…」
「あぁ、別に邪魔ではないから安心しろ。滝川クリス優だ。よろしく」
「知ってます…滝川くん、有名だもんね」

クリスでいい。と言ってくれたクリスくんはとても優しく笑う人だと思った。
その後丹波くん増子くん宮内くんと話したが、とてもみんないい人で純も楽しそうで、知り合って間もない私にも優しく接してくれて、とても暖かい気持ちになった。

「おい、ルイもう遅いから送ってく」
「あ、本当だ!もうこんな時間!!いいよ、すぐそこだし!」
「いや、女一人で夜道を歩くのは危険だ。伊佐敷送って来い」

結城くんにそう言われて行くぞ。と純が歩きだしたので私も後ろを着いて行った。

「みんないい人だったね!」
「あぁ、結城は何考えてっかわかんねぇけどな」
「ふふふ、確かに!結城くんって笑うのかな?」
「想像付かねぇな」

ははは!と2人で笑って歩けることが、私にとっては当たり前だったのに今は幸せでたまらない。
純への気持ちに気づいてからは特に。

「純」
「ん?」
「負けないでね、レギュラー取ったらちゃんとお祝いするからね!」
「負けねぇし、んなもんいらねぇよ!」

とか強がるけどいつもお祝いと言って何かする度に嬉しそうにしてくれるのを知っているから私はいつもめげずにお祝いを欠かさない。

「今回は何しよっかなー」
「だからいらねぇっつーの!!」
「うるさいから叫ばないでよー」
「っ、悪りぃ…」
「ふふふ、スピッツを黙らせちゃうなんて私すごいんじゃないー?」

純のこと1番近くで応援したいし、1番に喜びを分かち合いたい。
何度も純にもマネージャーに誘われたけど、断るといつもそれ以上言ってきたりはしない。
見ているとプレーしたくなる。と言うのもあったけど、きっと純は先輩達と私の間で起きていたことを知っているから。

怖い顔をしてたって実は優しいこと、私は知ってるよ?
だからこそ純のこと好きになったんだと思う。
野球を必死に頑張る姿も、友達と笑い合う姿も、全部全部ひっくるめて純が好き。

でもこの気持ちを伝えるのは、まだずっと先。
今は、素敵な仲間と共に野球を頑張ってほしいから。

純、きっとみんなとならすごいチームが作れるよ。
頑張れ純。


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