「そう言えば神谷さんは部活どうするの?」

学校に慣れてきた頃隣の席の小湊くんに聞かれて私は迷わずに、部活には入らないよ。と答えるとなんで?と聞かれた。

青道にもソフト部はあった。
でもプレーする側にはなれないし、マネージャーにもなるつもりはなかった。
きっとマネージャーになっても純のこと贔屓してしまうのが目に見えてわかっていたから。
だったらどの部活にも入らないでおこうと思っていた。

「ふーん、じゃあ伊佐敷のためだけにここ来たってこと?」
「まぁね…純が暴走したら止められるの私だけだし…」
「本当にそれだけ?」
「…それだけだよ」

うん、小湊くんがとても怖い。
きっと私の気持ちにちょっと気がついてる。だからここまで聞いてくるんだ。

「へぇー、神谷さんって一途なんだね」
「ど、ういうこと?」
「ん?気づいてるなら…そういうことだよ」

お母さん、私は何故か気づかれてはいけない人に大きな秘密をバレてしまったようです。

「おい、ルイ顔怖いぞ」
「純にだけは言われたくない…」

テメェ!!どういうことだゴラァァ!!と吠える純の相手も今は少しめんどくさい…
出会ってあまり経っていない小湊くんにバレてしまう程私ってわかりやすいのかな…

「む、伊佐敷…と、誰だ?」
「あぁ、同じクラスの神谷さんだよ」
「お、結城じゃねぇか」

振り向くと純と知り合いなのか結城と言う人が立っていた。

「純…こちらは?」
「野球部の結城哲也だ」
「あ、そうなの?結城くん、初めまして!神谷ルイです!」
「あぁ、はじめまして…伊佐敷の彼女か?」
「ち、ちげぇよっ!ただの幼馴染だっつーの!!」
「本当にただの幼馴染なの?」

結城くんと後から来た小湊くんと騒いでる純を見てすごく楽しそうで、いい仲間を持ったなぁ。なんて思ってしまった。

「ねぇ、神谷さん今日の放課後暇?」
「え、あー…うん暇だよ?」
「じゃあ練習見て行きなよ」
「えっ…いきなり…」
「お前青道来てから1回も練習見に来てねぇだろ?」
「あー、うん。確かに」

じゃあ放課後決定な。と純に言われて特に予定もなかったので放課後は練習を見に行くことになった。



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