お互い3年になってそれなりに部活でも活躍していた。
野球部とソフト部はグラウンドが離れていたため、練習風景は見ることはなかったけど純のお母さんに言われ1年の頃から帰宅路を共にしているため、帰り道にお互いの報告をしあっていた。

「もうすぐ最後の大会だね」
「あぁ…そうだな」
「日程…一緒なんだっけ?」
「母さんがそんなこと言ってたぞ?」
「最後…純の試合見れないんだねー」
「…母さんがビデオ撮っとくって…」
「えっ!!本当に!!じゃあ純の家で純ママとお姉ちゃんとうちのお母さんで鑑賞会だね!」
「やめろ…恥ずかしい……」

やーめない!と言って並んで歩いていた純の前に立って純の顔を見上げる。

小さい頃は目線は同じくらいだったのに、気がついたらこんなに身長差ができてたなんて…男の子の成長は本当に羨ましい…
可愛らしかった顔も男の人に近づいてきて、純パパによく似てきたと思う。

「んだよ…人の顔ジロジロ見て……」
「純…負けないでね…」
「当たりめぇだろ、バカ。早く帰んぞ」
「うんっ!!」

純はいつだって私との約束を守ってくれた。
近所の男の子にお気に入りのぬいぐるみを取られた時も、転んで膝を擦りむいて痛くて泣いた時も、いつでも俺がルイを守ってやるから!と言って、傷だらけになってぬいぐるみを取り返してくれたり、泣きじゃくってる私の手を引いて家まで帰ってくれた。

そんな純を信じていた。
だから純は負けない。きっと全国に行ってくれる。
そう思っていたのに………


純の最後の大会の結末は予選敗退に終わった。

*<<>>
TOP
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -