その後しばらく他の方法がないかと考えて意見を出し合ったけど、どちらも折れることなく、話はまとまらなかったのでそのまま寝ることになった。
ソファで寝ようと思い立ち上がると、どこ行くんだよ。と止められた。

「私ソファで寝るよ…」
「バカ言ってんじゃねーよ」
「バカって…」
「こっちおいで?」

そう言われてそのまま一也と一緒にベットに入った。
まるで離さないっと言っているかのように一也の腕は私にしっかりと回って力が込められていた。

「一也、苦しいよ…」
「ダメ…離れられると俺がイヤだ…」
「ふふっ、離れないって」
「わかんねーじゃん。だから離さない」

そう言う一也は小さい子が駄々をこねているように見えて、少し苦しかったけど、幸せで…。
こうなれることをずっと祈っていたはずなのに、この幸せが少し怖くて…
一也が寝静まってもその寝顔を眺めて、私は眠ることができなかった。
この幸せはいつまで続くんだろうか…景のように変わってしまわないだろうか…
そんなことばかり考えていた。

「寝れねーのか?」
「っ!!一也!起きてたの?」
「いや、寝てた…でもルイが起きてるのはわかったから…」
「起こした?ごめんね?」

いや、大丈夫。と言ってベットから出て水を持って来てくれた。

「何か考えてたろ?」
「…うん」
「大丈夫…って言葉で言ってもきっと信頼性なんてないよな」

ハハハと笑ってくれる一也に少し罪悪感を感じ、またごめん。というとさっきのようにぎゅっと抱きしめてくれた。

「一也?…」
「ちゃんと全部終わったら…おばさんとこ挨拶行こう」
「え?なんの?」
「…なんのって……結婚とまではまだ行かないけど、おばさんも心配してたし、俺がルイのこと幸せにしますって感じで」
「フフフ、なにそれ。でも一也らしい」

だろ?だからちゃんと幸せにしねーとな!ハッハッハ。と笑う一也。
そう言ってくれるだけで…充分だとは言えないかもしれないけど、一也のことは信じてみよう。って思ってしまう。

そのまま一也に抱きしめられていつの間にか眠りについていた。

夢の中でも私は一也と笑っていた。








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