それから私はモチロンのこと、一也も少し泣いていた。
一也が泣いてるところなんて久しぶりに見た。と笑ってみせるとうっせ。と髪をぐしゃぐしゃと撫でられた。

「とりあえず、これからどうするか。だよな」

学校やめたくないだろ?折角勉強したんだし…。と言われ少し考えた。
確かに学校は辞めたくなかった。でも学校に行ってしまうと景と必然的に顔を合わせてしまうことになる…家を出たこと、景かた逃げたこと…きっと許してくれるわけがなかった。
それでも自分の夢を諦めてしまうことが何よりもイヤだった。

「じゃあさ…ルイは乗り気になんねーかもしれねぇが…警察に言ってみるか?」
「ダメだよ…証拠がない……」
「あー、確かに」

何も証拠がないのに警察に行っても相手にしてもらえないハズ…

「じゃあね、一也はイヤがるかもしれないけど…」

そう言って一也に私の考えを話すと、血相を変えてダメだ!と言ってきた。

「でも…これ以外できることないでしょ?」
「…でもっ!!それでもしっ!!」

今度こそ殺されちゃうかもって心配してくれてるのは…わかってる。
それでもね、狂った景を止めてあげれるのは…私だけだと思うんだ。







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