哲さん達と会ってしばらくすると景がお母さんが心配するから…とケータイを買いに行こうと言ってくれたので久しぶりに一緒に外に出ていた。
久しぶりに自分から連絡をしてお母さんも安心してもらえたから内心ホッとした。
「お前…親にいらねーこと言ってねぇよな」
「いらないことって?」
「だから、その態度…気にいらねーって言ってんだろうがっ!!!」
ガッと鈍い音がした直後頭に痛みを感じて気がつくと床に倒れていた。
あぁ、久しぶりに殴られた気がする…痛い…。
もう景の前では涙も出ない。
「んだよっ!!その目はっ!!」
景、何を思ってその拳を振り下ろしてるの?
「気にいらねぇ!!」
声も出ない。反抗するつもりもなく、私は人形のよう。
「お前は俺だけ見てればいいんだよっ!!!」
景、私離れたりしないよ…
それからしばらく殴られて蹴られてが続き、景の手が止まった。
今日はもう終わりかな。なんて考えられるように私は最近慣れてしまったのかと思うと少し胸が痛くなった。
「…ハァ、ハァ……」
「け、い……?」
「なんで、そんな目で俺のこと見るんだよ…」
そんな目って?私今どんな目をしてる?どんな顔してるの?
そう聞きたかったのに、景に首を絞められて聞くことはできなかった。
「っグ…くる、しっ」
「俺のこと見下してんの?」
「く、るし…け……い」
段々景の力が強くなって来て私の身体に酸素が回らなくなる。
それと同時に段々意識が遠くなっていくのがわかる。
「っ………」
「本当ムカつく」
死ねばいいんだよ。
そう景に言われた瞬間に私は意識を飛ばした。