ダメだ。今の私には涙が止まらない言葉の数々。
更にみんなに会いたくなってきた。
ペラペラとアルバムをめくって行くと野球部全員で最後に撮った写真が出てきた。
みんなはもちろん私もちゃんと笑えていた。
あの頃はマネージャー業と選手の管理を任されていた私はとてもハードな日々を送っていて夏バテで食欲がなかったけど、選手に何も言えない!と必死でご飯を食べてたっけな…。
結果倒れて一也にすっごい怒られたっけ。
今の私を見てもきっと怒るんだろうな…。
お前がそんなんでどーすんだよっ!って。
でもね、ごめん一也…みんな、私…もうあの頃みたいに強くなくなっちゃったの。
今日は景が中々帰ってこないと思ったら飲み会でそのまま友達の家に泊まると言っていたことを思い出して、私は出る気のなかった外に財布を持ってふらりと出ていった。
向かったのは公衆電話。
ケータイがあるからもう二度と使うことはないと思ってたのにな…なんて思ってお金を入れて電話をかけた。
もちろん、一也に…。
プルルル…プルルル…
「はい…」
「か、ずや?私…ルイ…」
「っ!!!ルイかっ!!?どうしたこんな夜中に!!」
かなり遅い時間だったのに一也はちゃんと出てくれてそれだけなのに嬉しくて涙がまた溢れ出た。
「一也…あのね、わがまま…聞いてほしいの…」
「俺にできることなら…何?」
会いたい。と言うと一也はふっと笑ってくれた。
「後ろ見てみろよ」
そう言われて後ろを振り返ると、一也…それに倉持、哲さん純さんがいた。
私は受話器をその場に落として急いで一也達の元に走った。
そして迷わず一也の腕の中に飛び込んだ。
「か、ずやぁ…」
「どうした?何かあったか?」
哲さんたちも心配そうに声をかけてくれる。
「みん、なに…会いたか、たのぉ…」
小さい子供のように私はまた一也の腕の中で泣き叫んだ。
いつものように頭を撫でてもらって…。