「どうした御幸ぃ、顔怖ぇーぞ」

そう純さんに言われてハッとなった。
いつもは感情を顔に出さないようにしていたのに考え込んでいたのかしっかり顔に出ていた。

「んだよ、何かあったのか?」
「いや…ちょっとな」
「俺たちで良かったら話せ、聞くくらいならできる」

そう言ってくれる元チームメイトは本当に心強い。
俺1人ではどう解決できるかわからなかった問題だったから尚更。

「実は…ルイのことなんっすけど…」

そう言ってしっかりとは知ってるわけではない為、自分の推測で話始めた。
学校でできた彼氏と同棲を初めてたこと、腕にできていた無数のアザ、俺に対しての怯えた態度。
話してるうちにみんなの顔が少しずつ青ざめていくのがわかった。
そりゃそうだろうな…あんなにみんなに対して笑顔を絶やさなかったルイがそんなことになっているなんて誰も想像できないと思う。

「それって…DVってことだよな?」
「あぁ、多分…あいつは頑固だから話そうとしなかったから俺の推測にはなるが…」
「女に手ぇ上げるなんざ、最低じゃねーかよっ!!!」
「うむ、許せんな」

どうにかしてやりてぇが、あいつが大丈夫だって言うから動いてやれねぇのが現実。

「哲さん、純さん、倉持。恥ずかしい話…俺はじつを助けたいと思ってます。」

「それでも…何もできないのが現実なんです」

「それに…俺はあいつに惚れてます」

こんなことを言ったところで現状は何も変わらないのにな。
なんとかしてやりてぇ。その一心だった。







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