ダイヤのエース | ナノ



同じクラスになってすぐに倉持に恋をした。
それを自覚した時は本当に恥ずかしくなってしばらく話せなかったけど、それでも優しく接してくれる倉持に更に恋をした。

友達に相談してる時も野球部の練習を見てるときもドキドキが止まらなかった。
苦しくて仕方なかったのに私の心はどこか楽しんでいた。

そんなある日倉持と2人っきりになった時に我慢ができなくなって告白して、振られる覚悟でいたのにまさかのOKをもらって宙に舞う気持ちになった。
次の日もその次の日もイマイチ実感がなくてずっとフワフワした気持ちでいた。
そんな私を見て倉持はいつも見せない笑顔で笑ってくれた。

「ヒャハっ!いい加減慣れろって!」
「くらも、ち…だって、あの…」
「ん?どした?」

わしゃわしゃと私の髪を撫でて顔を覗き込んでくる倉持に更に顔が赤くなったのがわかった。

「く、らもち…顔、近いってっ」
「んだよ、恥ずかしがんなって!」
「だって…」

恥ずかしいんだもん。と言うより先に倉持との距離がゼロになった、キスされてるってわかったのは倉持の顔が離れてからだった。

「ちょっ!今…」
「ワリぃかよ。俺だってちゃんと蒼唯のこと好きだってのっ!」
「っ!」
「蒼唯は…どうなんだよ」
「わ、たしもっ、す…きだよ」

じゃあよかった。とニカっと笑って抱きしめてくれた。
それがとてつもなく嬉しくてとても幸せで、こうやって倉持と過ごせる時間が楽しくてこうやって倉持と付き合えることが幸せだと思えた一瞬だった。



くすぐったい感情





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