ダイヤのエース | ナノ





「ごめんけど、俺今彼女作る気ねーんだわ」

そう御幸は告白して来た女の子に言っていたのを聞いてしまった。
1年の時に同じクラスになって席も近くて気がついたら仲良くなっていた。
野球部の試合も何度か見に行ったこともあったけど、グラウンドで輝いてる御幸にいつしか惹かれていたんだ。
告白しようなんて思ったことは1回もなかったけど、まさかの答えに正直心が痛んだ。

「なーに暗い顔してんだよ、らしくねーぞ」
「うるさい、倉持」
「ヒャハハ!オメェにうるさいって言われるって相当だぞ!!」

2年になってまた御幸とクラスが一緒になって自然と倉持とも仲良くなったものの、こうして私に絡んでくるのが正直…ね。

「はぁぁぁぁぁぁ」
「んだよ、なんかあったのか?」
「倉持はさー、好きな人が目の前で告白されててその答えが衝撃的なモノだったらどうする?」
「御幸か?」

えっ、と驚くとお前わかりやすいんだよ。なんて華で笑われる。
なんか倉持にバレてたことが悔しくてまた机に頭を乗せる。

「あいつは今大変だからなー。仕方ねーんじゃねーの?」
「わかってるから私は告白しないんだっつーの」
「でもお前と一緒にいる時の御幸は表情スッゲェ優しいと思うぞ」

そんなことないでしょ。なんて思ったけどほぼ毎日学校でも部活でも寮でも一緒の倉持が言うから嘘じゃないと思うけど…

「お二人さん何仲良く話してんの?」
「お、御幸」

噂をすればなんたら…と言うやつでタイミング悪く御幸がやってきた。



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