※捏造注意
純と付き合ったのは高校生の時、白球を一生懸命追いかけてた純に一目惚れだった。
仲の良かった結城に色々協力してもらって次第に仲良くなったので告白したけど、今は野球のことしか考えられない。と断れてしまった。
それでも私は野球部の応援には必ず行って、いつも大きな声で応援していた。
どれだけ純が野球に打ち込んでいたかはよくわかっていたから、振られたって応援することだけはやめなかった。
引退後に純に呼び出されて何かと思うと、やっぱり付き合って欲しい。と顔を真っ赤にして言われた時は本当に何よりも嬉しかった。
「蒼唯、どうしたんだよ」
そして私達は順調に付き合いを進め、結婚した。
「純!実はね純に言わないといけないことがあるの!」
結婚してからも、昔と変わらず純は私のことを大切にしてくれて本当に幸せな結婚生活を送っていた中、私は妊娠していた。
それをどう伝えて驚かそうか考えていた。
「ん?なんだよ」
「純はさ、私のこと大好きでしょ?」
「っ!!んだよ、イキナリ…」
「私もね純のこと1番大好きだったけど、純のこと1番じゃなくなっちゃったの…」
意地悪をしてみようとこんな言い方をしてみたものの、純の顔が凄く怖くなってきた。
「おい、それどういう意味だよ」
「純っ!最後まで聞いてよっ!」
「俺はゼッテー認めねーぞ、離婚なんてゼッテーしてやんねーからな!」
「ちょっと、純!」
あ、やっちゃった。とか呑気に言ってる場合じゃない。
こうなると純の機嫌は何を言っても悪くなる一方だ。
「純?ちゃんと聞いてよ」
「聞かねー。相手が哲だとか言うなら尚更許さねーからな」
高校生時代にも結城と仲がよかったことをよく思っていなかったからか、今更こんなこと言うなんて…気にしてたのかな…
「純、言い方悪かったね、ごめんね。」
「俺は何にも聞かねーぞ」
「純」
そう言ってそっぽ向いていた純の目の前に座って目を見る。
やっぱりまだ機嫌が悪い。
「あのね、私純のこと本当に大好き。でも…それ以上の存在って1人しかいないよね?」
「あ゛ぁ?意味わかんねーよ。ハッキリ言えよ」
「少女漫画好きなくせにそういうとこ鈍感よね」
「んだよっ!!喧嘩売ってんのかよ!!」
「子供…できた」
純の目を見てそう伝えると段々純の目が丸くなる。
「おい…蒼唯……」
「純お父さんなんだよ?それでもダメかな?」
はぁ、っとため息をついた後にぎゅっと抱きしめられた。
グスっと華をすする音が耳元で聞こえた。
「泣いてるの…?」
「泣いてねーよ!!ったく…ちゃんと言えよ…スッゲー心配したじゃねーかよ」
ごめんね。と言って私も純の背中に腕を回してぎゅっと抱きしめた。
2人が育む愛の名前「パパー、いつまで泣いてるのー?」
「っ!?泣いてねーよっ!」
「純、これからもよろしくね」
「お、おう…」
prev next