ダイヤのエース | ナノ





明日久しぶりに一也に会える。
中学までは毎日ずっと一緒にいたのに、高校に入ると寮生活の一也と全く会えなくなってもうどれくらい経つんだろう…。一也が向こうで野球頑張ってるのは良くわかってる。1年でレギュラー入りしたって嬉しそうに電話してくれたもんね。強豪校で1年レギュラーなんて前代未聞だろうしそれだけ一也の実力が認められたってことが、私も嬉しかった。

それでも喜び以上に会えなくなったことが、正直辛い。
今までは一也の活躍を1番に見れて一緒に喜んでだのに、今じゃそれもかなわない。
そんな中、しばらくオフになったと連絡をくれたときは自分がどうにかなってしまいそうな感覚に陥った。

いつもはオフでも自主練してるって言ってたのに今回は急になんでだろう…。
こんな時傍にいたらなんかあったの?って聞いてあげられるのに…。それにしても寝れない。
一也に会えるって思うとどうしても目が冴えてしまった。

「どうしよう、本当に寝れない」

一也まだ起きてるかなぁ…そう思ってケータイを開くと一也から「起きてる?」と連絡が来ていた。
「起きてるよ」と返すと急に画面が暗くなり、“御幸一也”の文字が。

「も、しもしっ!!」
「ははっ、声裏がえってんじゃん」
「だってビックリしたもん…」

一也から電話がくることもまずないし…急だったし…恥ずかしい……。

「どうしたの?一也から電話してくるなんて」
「いーや、なんか寝れなくってよ」
「ふふふ」
「んだよ、気持ち悪りぃな」
「私も一緒だから笑っちゃった」






長くて眠れない夜





早く会いたい気持ちは一也と同じだったのかと思うとどうしても嬉しくてまた余計に寝れなくなりそうだよ、バカ。




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