ダイヤのエース | ナノ


野球とか本当によくわからなかったけど、友達が"結城先輩"を見に行きたい、とかで一緒に着いてきたもののルールもわからなくて私はここにいてもいいのかな?なんて思いながらもグランドに目を落とす。

「ヒャハハっ!!」

グランドに響く高い笑い声。

「ねぇ、あの人誰?」
「えっ!倉持くんじゃん!同じクラスの!!」
「え、あの倉持?」

そーだよ!倉持くんだよ!よく見て!なんて言われても遠くてよく見えない。
倉持とは結構仲が良い方だと思う。
でも教室でいつも見る倉持とは別人で本当に誰かわからなかった。
唖然としてる私をニヤニヤしながら眺める友達。

「何よっ」
「倉持くんすごいよねー!」

あんたは結城先輩でしょーが。と突っ込んで再びグランドに目を移すと、遠くからでもよくわかる。すごく走るのが速いんだ、倉持は。
その姿から目を離すことができないでいた。

「すごいなぁ…」
「えっ!倉持くんが?!」
「何にもないよ、ほら結城先輩じゃないの?」

私と倉持の仲をずっと勘違いしてたからか、私の呟く一言一言にコメントをくれるのはいいんだけど…

やばい、悔しいけど倉持がカッコよく見える…。



あなたに恋心ぬすまれて



悔しいから絶対言わないけど、本当にカッコいいじゃん。



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