ダイヤのエース | ナノ




上司が機嫌がよかったのか仕事の量はとても少なくて予定より早く仕事を終わらせることができたのですぐに会社を出ていつも私達が集まる居酒屋に向かった。
後輩もって言ってたけど誰が来るのかなーと思って歩いていると蒼唯?と名前を呼ばれ振り返ると伊佐敷がいた。

「い、伊佐敷…久しぶり!でもないか…」
「そうだな、先月会ったからな」

仕事終わりかスーツ姿の伊佐敷に心臓の音が大きくなる。
こうやって伊佐敷と並んで歩くのは本当に久しぶりだったからか少し緊張してしまって沈黙が続く。

「今日後輩って言ってたけど誰が来るんだろーな」
「あ、それ私も思ってたの!御幸とかかな?」
「まぁその辺だろーな」

こうやって他愛のない話ですら伊佐敷と居れる時間がとても幸せで、この時間が無くなってしまうのが怖くてわたしは、告白しなかった。
そんなのわかんないじゃん。なんて言われたけどそれでも何故か私は拒んでいた。
もしあの時気持ちを伝えていたら何か変わっていましたか?

「あ、やっと来た!純と蒼唯の席そこねー」

みんな先に集まっていたみたいで店に入るとたくさんの人が集まっていた。

「あ!沢村じゃん!久しぶり!!!」
「蒼唯さん!お久しぶりっす!」
「相変わらず元気だねー」

目の前には沢村や降谷、春市が揃っていた。
先ほど噂していた御幸も倉持も川上も揃っていてとてもあの青春時代を懐かしいと思えた。

「さて、純も蒼唯も揃ったところで…今日はわざわざ集まってくれて感謝する。ハメを外しすぎないように!」
「ヒャハ特に沢村な!」
「な、俺だって少しくらいは大人になりましたよ!」
「わかったから少し黙ろうか。哲が困ってるよ」

昔と何も変わらないやり取りにクスっと笑うと一緒に来たからか必然的に隣の席に座った伊佐敷があいつ等何も変わんねーよな!と笑っていた。

「では、改めて乾杯!!」
「「「かんぱーい!!!」」」


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