■ 本命チョコレートを貰う予定はありますか?
◎遅刻したバレンタインネタ









ああ、そうか。もうすぐバレンタインか。
なんて素直に言えば、余裕だねと笑われた。
お前はどうなんだ?と聞き返せば、今はフリーだからね、当てはないかなとそれこそ余裕の顔で返してきた。
世の男たちが聞けば怒り狂うだろうなとぼんやり考えていると、もし当てが無いなら僕があげようか?なんて血迷い事を深崎が言ったから、本命なら貰ってやると返した。
さて、急に押し黙ってしまったこいつは、14日にどうするのだろうな。













ああ、そうか。もうすぐバレンタインか。
なんて今思い出したみたいに言うから、まったく君らしいと思って、余裕だねと笑ってしまった。
お前はどうなんだ?と聞き返されて見栄を張る気もなかったから、今はフリーだからね、当てはないかなと正直に答えたのに新堂は訝しげな視線を送って来た。
多分、親しい女子の後輩から義理を貰いはするだろうけど。
新堂も毎年後輩から貰っているくせに、僕だけ裏切り者扱いは酷いんじゃないか。
だから意趣返しのつもりで、もし当てが無いなら僕があげようか?なんて言ってみたら、本命なら貰ってやると返された。
まさかそんな返答をされるとは思っていなくて、新堂は何が好きだったっけとか、甘い物は大丈夫だったっけとか、そもそも材料も用意していないのにとか、ぐるぐる目まぐるしく思考が回った。
新堂はそれから何も言わないし、冗談だよ、なんて言われる気配もない。
いったい僕は、14日にどうするべきなのだろうか。




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