■ 路地裏
◎スパーダに痴漢行為を受けるルカ。※ルカスパです










道行く僕は路地裏からの手に絡め取られた。声を上げる隙もなく、口を塞がれる。
「んんー!」
驚いて声をあげたけど、出たのはくぐもった音だけだった。口を塞いだ方とは別の手がズボンの上から男性器に触れる。少しも反応していない柔らかいままのそれを、背後からの手が遠慮無く揉んできた。いきなりの痴漢行為に不快感を感じて叫んだ。



「やっ、止めてよ、スパーダ!!」



力任せに後ろを振り向く。案の定、欲に塗れたいやらしい顔をしていた。あかい舌が唇を舐めて誘ってくる。
「…ルカ」
「こんな所で盛らないでよ…外は嫌だっていつも言ってるじゃない」
悪い。そう言うスパーダは、けれど、全然反省していないようだった。ねつに浮かされた顔で、こちらを挑発的に見詰めてくる。正直自分もスパーダのねつに当てられて、それなりにむずむずしていた。でも、こんな路地裏じゃ何時誰に見られるか、堪ったものじゃない。自分以外の誰かに快楽の中にいるスパーダを見せたくはなかった。



「だから、いつもの所、行こうよ」


ね、スパーダ?




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