※謙也と十年後謙也がそれぞれの世界に帰った後の話。
学生蔵謙
申し訳ないくらいに大体会話文。
「謙也ぁ?」
「…なんや」
「何で顔、赤なってたん?」
「それは…やなぁ…」
言えるわけもなく、黙り込む。じゃないと、この先が危ない。
「それは?」
「え…と」
「はぁ…十年後の俺に何か言われた、もしくはされた」
「!!」
「反応的にビンゴっちゅー訳やんな」
「そ、そないな訳ないやろ」
「嘘やん、顔真っ赤やし」
「嘘やない!」
「じゃあ、何で向きになるん?」
「…そりゃ、違うから否定するんや」
「へー?」
「嘘やない!」
「はいはい、分かった」
ぽんぽんと俺の頭を軽く叩く白石にムッとした。子供扱いは嫌いや、いくら早生まれの俺やって同学年やっちゅーねん。
たしかに、もう一ヶ月離れてたら財前と同学年で白石"先輩"になってまう訳で。絶対イヤや。
「あ、そないな事言うたら、白石も頬っぺ赤かったやんけ!」
「!」
「ほー?白石も人の事言えへんやんか」
「俺、悪ないし」
「開き直んなや、ちゃう意味で質が悪いわ」
「だって、手ぇ出したんは十年後の謙也やし」
「何やっとんねん!十年後の俺ェエ!!」
「せやから、俺のせいやない」
「俺やって、そうやしっ」
「へー、何をされたん?むっちゃ俺、知りたいんやけど」
「げ、」
「なぁ…?」
「白石も言うんやで?」
「おん、分かっとる」
「あんなぁ…?」
もちろん、この時に白石の目は見ぃひん。
合わせられへんねん、あ?誰や今へたれて言うたやつ!へたれやないっちゅーねん!
思うたやつも同じや。
「…お、押し倒されて」
「ハ?」
「押し倒されただけやから!」
今、そこら辺の意思が弱い人を気絶させれるようなくらいの眼光を俺に向ける白石に直ぐさま付け加えた。
危うく、十年後白石の続きが行われるところやったで。セーフなんか?口調っちゅーか語尾が強めになったんは無視や無視。
「他には?」
「瞼と…口に…き、き、キ…スされた」
「ほぉ…?」
「…そや白石も言えや!」
「俺は十年後の謙也に口にキスされただけや」
「何やっとんねん俺」
「知らん」
「何を血迷って…」
「けーんやー」
「何やねん、今考え中…!」
振り向いた。
振り向いたら十年後とは違う幼さが残る端正な顔のドUP。
ついでに、口に柔らかい感触。多分、じゃなくて絶対に。
「な、な、何すんねん!いきなりっ」
「消毒や、消毒」
「訳分からんし、キスまでせぇへんでも」
「嫉妬したんや、十年後の自分に」
「喜んでえぇんか分からへんのやけど」
「謙也はヤキモチやいてくれへんの?」
う、していないと言ってしまえば嘘になるし、嫉妬というほどにムカついてる訳やない、けど。
俺に問い掛ける白石が玩具を取られふて腐れる幼い子供みたいで、思わず抱き着いた。いきなりの事で目をぱちくりさせながらも白石はきちんと受け取める。
それと、十年後の白石に言われたように言ってやった。
「そりゃ…ヤキモチやいてる。ついでに、十年後の俺より白石が好きやから。白石は不安にならんくて、えぇの」
「けん、や?」
「あー!もう、むっちゃ恥ずい事言っとるやん俺!」
「俺は嬉しゅうてしゃあないんやけど」
「今日だけやからな!」
「分かっとるって」
「ん」
「なぁ?押し倒しても、えぇ?」
「嫌や、お断りや」
「じゃあ、無視させてもらうわ」
「え?わっ…!!」
君が好きなんだ。
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またまた、ぐだくだしちゃった。
会話文中心の駄文になってしまい、すみませんでした!
愛サマ、へにょんサマ、あと、一作。
お待ち下さいませ。
10年02月06日UP