望む

好き、心から好き。

「好きやで、謙也」

「俺もや」

こういうやり取りが、卒業まで近づけば近づく程増えた気がする。
俺は高校は東京に行くし、白石は頭の良いから薬学で有名な高校に入学するらしい。
要は、最後なのだ。卒業まであと、一ヶ月もない。
きっと、卒業したら会うことなんて格段に減るし、もしかしたら高校に入ったら会わないかもしれない。

そんな、言いようもない不安が俺らの周りをうろつく。

だから、二人で確認する。

好き、だと。





望むよ、これからも君の笑顔を見れる事を。
望むよ、これからも君の暖かい手に触れる事を。
望むよ、これからも君の柔らかい髪に触れる事を。
望むよ、これからも君に当たり前のように会える事を。

望むよ。
君をこれからも、愛する事が出来る事を。



望む


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