大人になって、久しぶりに押し入れから中学生の時の卒業アルバムを取り出した。
「うっわ、懐かしいわ…」
パラリパラリとめくると自分のクラスのページへと辿り着けば、思わず一枚一枚の写真を丁寧に見る。
懐かしくて、思わず笑みが零れる。
「ご飯できたで!」
「了解」
妻が自室に顔を出しそう言ってまたそそくさと出ていく。
大雑把にペラペラと見直せば、ひらりと一枚写真が落ちた。
「何や…?」
その写真を手に取り見てみれば、自分が一番中学生の頃に輝いてたかもしれない部活の写真。
泣いている奴もいれば、堪えている奴もいれば、平然としている奴もいる。
ああ、彼らとまたテニスをしたい。
そんな事を思いながら、卒業アルバムにその写真を挟み、また押し入れに戻した。
懐かしむ