紅い華と共に散ってゆく者達。
いや、モノ、だろうか。それらは既に人としての形を保ってはいなかった。



――――虐殺。

血の海は誇張かもしれないが、血の湖くらいにはなっている。

そこにたたずむ、美しい影。凄惨な光景とは、あまりにも似つかわしくない。



―――人の命は、もろすぎる。―――



その者達を助け、その傷さえ癒せるであろう、すでに息の絶えた者を生き返らせる事すら容易であろうその神は、静かに、ただ、目の前の人間達を、見守っていた。

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