light | ナノ




<日吉side>



最近滝先輩と滝先輩の彼女の名字先輩の様子がおかしい。



3日ほど前からだろうか


いつもは滝先輩に差し入れを持ってくる名字先輩がぱったり来なくなったのだ。



最初は風邪かなんで休んでて、それでテニスコートに顔を出さないのかと思っていたが…、昨日廊下で名字先輩のことを見かけたのでその可能性は消えた。



そういえば、昨日廊下で名字先輩を見かけたとき少し様子がおかしかったような…



友達と一緒に笑ってるのに笑ってないような



なんでそう思ったのかは分からないが、なぜかそう思える確信があった。



なんで、こんなに名字先輩のこと気にしてるのかは自分自身がよく知っている。




これは”恋”というやつだ。



滝先輩の彼女だから、遠慮するなんて考えは俺にはない



もともと、滝先輩からは奪う予定だったし



今が絶好のチャンスなんじゃないか…?



「下克上だ。


名前先輩は俺がもらってやる…!」


俺は誰もいない部室で静かにつぶやいた。






太陽と月





(アナタのいないモノクロの世界から)

(抜け出せないワタシは月で)



(この世界からワタシを助けだしてくれる)

(王子様は太陽)


(すごく遠くにあるような気がしても)

(実はすごく近くに在る存在)


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